いっぱい伝えたい言葉があります。
「ありがとう」とか、「出会えて嬉しい」とか、「大好き」とか。
ラブライブ!スーパースター!!を作ってくれた皆さんに、ラブライブ!スーパースター!!を愛してくれた皆さんに、そしてLiella!の皆さんに、この言葉の数々を伝えたい。
まりもと申します。ついに迎えてしまったラブライブ!スーパースター!! 3期12話……もとい最終話。3クールに渡ってLiella!の3年間を描いてきた今作のついに終着点にして新たなスタート地点、しかと見届けました。その感想になります。よろしくお願いします。
あの日と同じようで全く違う街
お気に入りの白いヘッドホンを着けて街を歩くかのん。ファンの皆さんはもうこのシーンに見覚えしかないと思いますが、1期1話でかのんが登校するシーンとほぼ同じシチュエーションです。ですが状況は丸っきり変わっており
- かのんは終始笑顔
- ヘッドホンは世界から自分を隔絶するためでなく、純粋に大好きな音楽を聴くため
- かといって音楽に没頭せず、生まれ育った街をゆっくりと見て回る
など、1期1話のやさぐれMAXだったかのんとは何もかも対照的に描かれています。この3年間でかのんは生まれ変わりました。音楽と再び向き合い、トラウマを乗り越え、仲間と共に歌い、沢山の人と心を結びました。「歌で世界を笑顔にする」、かのんの中学生からの夢です。かつては世界全てを敵とすら思っていたかのんが再び世界の方を向いて歩く姿に冒頭から涙が止まりませんでした。目を背け続けていた街も、今は綺麗に映っているのかもしれません。この数分前まで荷造りでギャーギャー言ってたのは何だったんだって感じですが、それもまたかのんの魅力ですよ。
クゥすみ・フォーエバー
ある場所でばったり出会う可可とすみれ。その場所はなんと芸能事務所。あろうことか2人は同じ事務所に所属することになり、可可は上海で学業に勤しみながら日本で再びステージに立つことを目指し、すみれは以前から言っていたように本格的にショウビジネスに復帰。可可が頑なに進路の話をすみれにしなかった理由とはこれでした。しかし事務所まで同じとは偶然なのか、はたまた可可が調べあげてこっそりオーディションを受けていたのか…可可なら全然後者でありえそうなんですよ。何たって「また一緒に頑張れて、ククは嬉しいデス」なんて満面の笑みで言うぐらいですから絶対狙ってます。可可…そんなにすみれの事が好きになったのか。
そこからも「すみれの魅力はククが一番理解しているつもりデス」などなど溢れ出るクソデカ感情がですね待ってください今1期10話の話しました?思えば2人ともあのティアラの一件をずっとずっとずーーーーーーーーーーーーーっと大切な思い出にしていて、特に3期では可可がすみれに対してのリスペクトや愛情を隠さなくなってきたので、何かもうそれの到達点みたいな感じでめちゃくちゃ感慨深くなりました。2人は改めて同じスタートラインに立ち、一緒に少しずつ歩みを進めるでしょう。目指す先が必ずしも同じとは言えませんが、同じ舞台に立つ者同士、どこかで並ぶ日が来るかもしれません。クゥすみ、一生一緒にいてくれや。
始まりの5人
3年間ずっと練習で使ってきた屋上に向かう1期生たち。最初はどんだけ練習しても全然上手く合わせれなかったこと、根拠の無い自信に突き動かされて頑張って来たこと、体力はないわプライドは高いわで大変だったこと、色んな思い出がここにあります。そんな酸いも甘いも味わってきた3年間をかのんはこう振り返りました。
迷ったり、考えたり、立ち止まったり、嫌なことがあったり、逃げ出したくなったり…それがあったからここまで来れた。
辛いことなんて数え切れないぐらいあったと思います。でもだからこそ、今こうして胸を張って立っていられる。悔いを残さず卒業出来る。今まで駆け抜けてきた軌跡に無駄なことなんて何ひとつとしてなかったんだと、かのんはきっとそう考えていると思います。すみません私この手の話題にめちゃくちゃ弱くて…詳しくは私の人生の教科書と言っても過言では無い作品であるラブライブ!サンシャイン!!を是非ご覧になって欲しいのですが……
話を戻しましょう。この短い会話の中に果たしてかのん達はどれだけの感情を込めていたのでしょうか。辛いことも楽しいことも、数え切れないほどの思い出がこの場所に、そしてそれぞれの心に刻まれています。それをわざわざハッキリと口に出すのも野暮というものでしょうか。同じ時間を共に過ごしたかけがえのない仲間同士、もはや分かり切ったことでしょう。屋上に来る前に可可も言っていました。かのんが何か落ち込んでいるように思えたと。3年も一緒にいたのだから、声を聞けば分かると。そのぐらいの深い深い絆で結ばれた5人なのです、何も語るまでもないのでしょう。そんな固すぎる絆で結ばれた5人、別れを惜しむような素振りを見せたメンバーは誰一人いませんでした。それぞれ目指す先へ歩いている道中で再び出会えると信じてるんだと思います。言葉に出さずとも想いが通じ合っている最高の5人ですね。大好きです。
卒業式
ついに訪れる、結ヶ丘女子高等学校、最初の卒業式。もう既に肩組んで大泣きしてる2期生が愛おしい。きな子ちゃん留年頼み込みに行くのは流石にダメだよ、北陸には卒業自体がガチで危ぶまれたスクールアイドルもいるんだぞ。
3年間の高校人生を見守ってきた子達がついに旅立つ日。なんか保護者目線で見てしまって思わず涙が出ました。
在校生代表として壇上に立ち、送辞を担当するのは勿論次期生徒会長・桜小路きな子。冒頭の挨拶を読み上げた後は真っ直ぐ前を見つめ、またもカンペガン無視のスピーチ。卒業生から貰った熱い気持ちを胸にこれからも頑張っていくという強い決意を涙ながらに語る姿、第10話できな子ちゃんの成長ぶりは嫌という程味わったというのにここでも耐え切れず涙。多分マジで先生方や保護者の皆様と同じぐらい泣いてます。
答辞は言うまでもなく、卒業生代表の葉月恋。道無き道を進み、時に間違え、回り道もして、その中で出会った新たな生徒たち。誰よりもこの学校を愛していた恋にとって、新入生の存在は何よりの救いだったと思います。恋の中で結ヶ丘はとっくに素敵な学校であり、それは在校生の皆さんのおかげだと。そしてこれからも一歩一歩を繋いで、結ヶ丘を創って行って欲しい。それが恋が最後に託す願いでした。これだけ素敵な生徒たちがいるのだから結ヶ丘はもう大丈夫だと、きっとそう確信した恋の表情は、今までのどんな時よりもずっと明るい笑顔でした。
最後の言葉
式が終わり、いよいよ本当に別れの時間になったLiella!。ここでまさかの冬毬からかのんへ「リボンください!」と衝撃の一言。スクールアイドルを始めた時からずっと憧れだったというかのんから、3年間の思い出と想いが詰まった制服のリボンを受け取り、これからのLiella!を託される冬毬ちゃん。思えば冬毬はかのんから沢山の物を貰っていたと思います。スクールアイドルの楽しさを教わり、お互いを深く知ることの大切さを教わり、自分の気持ちに向き合うことの大切さも教わりました。夢も希望も捨てた冬毬が、スクールアイドルを通してもう一度立ち上がるきっかけの1つとなったのはかのんでしょう。貰ってばかりだった冬毬がかのんに出来るせめてものお返し、これからのLiella!を背負っていくこと。Liella!を託された冬毬の表情は情熱に満ちていました。
それでも大好きな先輩達との別れは惜しいもので、ついさっきまであれだけ立派なスピーチをしていたきな子も「でも…行っちゃったら終わりなんすよね。いなくなっちゃうんすよね。あの部室や教室に行っても、先輩たちにはもう会えない…!」と悲しみを抑え切れず。ここの泣き声が「ガチ」すぎてビックリしました。のんちゃん素で泣いててもおかしくないし… さてそれに対するかのんのカウンターがですね
大丈夫、いなくならないよ。私たちはずっと一緒。顔が見れなくても、声が聞けなくても、一緒に過ごした時間は、その思い出は、なくならない。
だから…これまでも、これからも!ずっとずっと!よろしくね!
さて、サンシャインのオタクがここで泣き崩れておしまいになったという話は置いておいて、かのんはこのセリフ全部笑顔で言ってんですよ、強すぎないですか?考えてみれば卒業絡みでかのんが泣いてるとこなんて一度も見た事ありません。時折Liella!との別れを想って切なげな表情をすることこそあれど、卒業する当日まで涙なんて一度も見せてませんでした。これが完全なお別れなんかじゃないってことをずっと前から知っていたのでしょう。いい事も悪い事も沢山味わって、それら全てを経たから今の自分があると、かのんに限らず1期生みんな分かってると思います。だから、何もなくなるなんてことは絶対にない、結び合わせた絆は解けない。
そして5人からそれぞれ、後輩たちへ贈る言葉。
あなたの歌を響かせて。
自分の「大好き」を大切にするのデス。
諦めなければ、何も終わらないから。
足を止めちゃダメだよ。
夢を見ることを忘れないで。
最後の最後まで5人は「先輩」であり続けたし、「諦めずに夢を追い続けるスクールアイドル」だったと思います。一等星のごとく輝かしい3年間で得たそれぞれの答えや、取り戻した夢。たったの一言、ですがその重みは凄まじいものです。これからのLiella!と結ヶ丘を背負い、未来へと繋いでいく後輩達へ贈る最後の言葉。彼女たちの人生そのものが詰まっていたようにも感じます。
そして…
始まりは君の空
- YouTube
かのん達が最後に6人の後輩に聴いて欲しかった曲。学校に残すため、後輩達に捧げるために作った最後の曲……私達にとっては始まりの曲でもある1曲。アニメが2期に入って以降ライブでも封印され続けてきた理由。ついに明かされました。
始まりは君の空。この曲の正体がよもや去って行く5人が後輩たちに捧げる新たな始まりの曲だったとは、誰が予想したでしょうか。きな子たち6人から始まる新たなLiella!。その始まりを祝福し、背中を押すかのように披露されたこの曲は何もかもが違って聞こえました。
手を繋いでおけば怖くない!
この歌詞がここまで心強く聞こえる日が来ようとは思いませんでした。不安と寂しさでいっぱいの後輩たちにエールを送るように、目の前で手を繋ぐ5人。6人も無意識のうちに笑顔で手を繋いでいました。「いなくならない」という言葉の意味もきっと伝わったと思います。
ところで見ていて少し気になったのが、何となく音が増えてるというか、少しメロディが変わってるような変わってないような…まあ久しぶりに聴くしこんなんだっけな~と思いまして。あっ少なくともボーカルは新規収録してんなこれ~なんて思ってまして。
思ってたんですよ。
直後ですよ。
まさか壮大なオーケストラ演奏と共に11人でラスサビを歌うとか普通考えますか。
あまりにもとんでもないサプライズのままエンディングに突入。スタッフロールの後ろでは数え切れない思い出が詰まった、Liella!ゆかりの地の数々。思い出を懐かしむと共に、「ああ本当に終わってしまうんだな」という寂しさにも襲われ、もうずっとなんですが涙が止まらず。一部メンバーだけで歌っていた曲が途中から全員への歌唱に変化するところで(恐らく実際に歌っていたわけではなく、あくまで11人の心の中でというのも含めて)Next SPARKLING!!を思い出してしまい余計おしまいに。
後輩たちへ捧げる曲、とは言いましたが5人もこれから新たなスタートを切るところなので、自分達に宛てたメッセージでもあると思います。立つ場所、向かう先はバラバラでも新たなスタートを切るのは皆同じです。奥底にあるものが同じだからこそ、離れていても心はきっと繋がっています。だから大丈夫。
3年に渡って続いたラブライブ!スーパースター!!はこの始まりの曲を持って幕を閉じました。あまりにも美しいエンディングすぎて拍手喝采でした。もう劇場続編とか無くてもいいレベルです嘘嘘頼むから劇場版もやって、スクリーンでLiella!見たいに決まってるだろ。
Liella!の皆へ
最後に、旅立っていく5人と、これからのLiella!を背負う6人へ、拙いですがメッセージを送って本記事を終わりにします。
澁谷かのんへ

大好きだった歌が大嫌いになって、それでも自分の歌を好きだと言ってくれた人がいて、あなたが絶望の淵から立ち上がったところから物語は始まりました。いつしかあなたの周りには沢山の仲間と友達が出来て、慕ってくれる後輩が出来て、海を越えてライバルまでやって来たり。でも歌を通じて皆と分かり合えた。自分の人生そのものであり、大嫌いで大好きな歌で沢山の人と心を結んで来ましたね。ないない尽くしだった結ヶ丘の道を切り開いた開拓者でもあるあなたは、その道を一緒に歩いてくれた仲間達と、また新たな道を拓いていく後輩達に背中を押され、大きすぎる空へと飛んでいくのでしょう。誰かの為に歌い続け、氷の張ったような心さえも溶かして絆を結んできたかのんちゃん。大好きなLiella!を離れてでも、Liella!の未来のために頑張ってきたかのんちゃん。今度こそ自分の夢のために飛ぶ番です。必ずや世界中に歌を響かせ、笑顔で満たしてください。そしてその笑顔に溢れた世界の中心で、あなたが一番の笑顔で歌っていられますように。
ご卒業おめでとうございます。
唐可可へ

「大好き」を追いかけて単独で海を渡ってきた可可ちゃん。何もなくただ何となく学業をこなすだけだったあなたの人生は、突然光に満ち溢れたことでしょう。そして向かった先で最初に出会った人が、あの素晴らしい声の人で本当に良かったと思います。運命を大きく変えた出会いをいくつも経た先で、あなたは大好きを貫き通す道を選んでくれました。「いつかあんな風になれる日が来るかもしれない」と、あなたが日本に来て初めて歌った言葉。それは最初に憧れた太陽の輝きなのか、共に1歩を踏み出してくれた小さな星の輝きなのか、あなただけが知る事なのでしょう。だけどこれだけは言わせてください、あなたはその憧れた光と同じぐらい、いやそれ以上に立派に輝く星になれました。好きなことを頑張ることを終わらせなかったあなたは、誰がなんと言おうと最高のスクールアイドルです。これから学業と音楽の二足のわらじでとても大変でしょうが、可可ちゃんなら大丈夫です。応援してくれる家族や友達、何より満更でも無さそうに一緒に歩いてくれる人がいますから。
ご卒業おめでとうございます。
嵐千砂都へ

弱虫で泣き虫で、1人じゃ何にも出来なかったあの日、どこぞのお人好しに助けられたあの日があなたの始まりでしたね。放っておいたらどこまでも遠くへ飛んでってしまいそうな光を追いかけて走り続ける姿に、その人も突き動かされて頑張っていたことを知った時のあなたの笑顔は忘れられません。ようやく憧れた光と並び立てた後も、あなたは歩みを止めることなく進んできました。弱さを乗り越える強さと、人を助ける優しさを併せ持ったあなたにしか出来ない役目を全うし、千砂都ちゃんだけの輝きを手に出来たと思います。あなたが見守り、引っ張ってきた後輩たちはすっかり頼り甲斐のあるメンバーになってくれました。あなたもこれからは自分の為に頑張って欲しいです。そして今度は、大切な人と「世界で」並び立てる日が訪れることを信じています。
ご卒業おめでとうございます。
平安名すみれへ
しかしすげぇ髪型だな
諦めて、逃げ続けていた日々。そんな日々に別れを告げさせてくれた出会いを経てからのあなたはまさに向かうところ敵無しと言ってもいい存在でした。不器用故に変にぶつかり合うこともあったけど、あなたが本当は底抜けに優しい子だってこと、皆よく知っています。大切な友達が夢半ばにして学校を去るかもしれないと知った時、あなたは誰にも見せたことないような顔で泣いていました。自分の夢も誰かの夢も諦めたくないし諦めて欲しくない、あなたはきっとそういう人だと私は思っています。 私は自分を貫き通す人が大好きです。あなたはずっと昔から、なりたい自分がブレることなどなかったでしょう。どこまでも真っ直ぐで貪欲で、夢に近づくための努力なら何だって惜しまないのがあなたの強さです。何度折れてもその強さだけはずっと損なわなかった、だからこそ再び立ち上がれる出会いが巡ってきたんだと思います。その出会いや受け取った想い、決して無駄にせず、銀河一を目指して駆け抜けてみせてください。どんな困難でも乗り越えられる、それがフィクションなんかじゃないと世界に見せつけてやってください。今に見てろと笑い飛ばしてやってください。
ご卒業おめでとうございます。
葉月恋へ

どれだけ重い物を抱え込んで生きてきたのか、最早私たちには想像もつきません。1人で抱え込みすぎて何も見えなくなって、ずっと苦しかったと思います。道が真っ暗闇だったために何度も間違えたし回り道も繰り返したことでしょう。 涙を拭ってもらったあの日、あなたの中で「やらなければならないこと」は「やりたいこと」に変わったと思います。元々持っていたであろう夢を全部かなぐり捨ててまで、最初は母の遺産を背負っていたことだと思います。学校を守り、未来へ繋いでいくことはいつの日か「義務・責任」から「夢」へと変わりました。いくつもの素敵な出会いをくれ、時に助けては助けられ、やがては自分の役目と共に託せるようにまでなった場所。結ヶ丘はこれからどんどん、どこまでも大きくなっていくでしょう。あなたを信じてくれた生徒たちが、あなたが信じた生徒たちがいる限り、どこまでも。だから胸張って笑顔でお母さんに伝えてあげてください。「結ヶ丘はどこの学校にも引けを取らない、素敵な生徒が集う学校になった」と。結び合わせた未来は、きっと光に満ち溢れています。結びはこれからもどんどん長く繋がっていき、明るい未来はどこまでも続いてくと信じています。
ご卒業おめでとうございます。
桜小路きな子へ

結ヶ丘に入ることを決めた時から、知らない扉を何度も何度も開けて来ましたね。訳も分からぬままとにかく歩き続けた日々、色んな人に支えられながらなんとか頑張ってきたと思います。それでも、その手を握って新たなセカイに飛び込む決断をしたのはあなた自身です。自分のことダメ人間だなんて卑下しないでください、こんなにも堂々と胸を張って立てる子のどこがダメだと言うんですか。沢山の人に支えられ、それを力に変えて笑顔で歌うあなたは、あなた自身が思っている何百倍も強いんです。 受け取ったもの、託されたもの、どれもこれもとてつもなく大きいでしょう。だけどあなたはひとりじゃない。1人で背負い切れないなら、一緒に背負ってくれる人があなたの周りにはいてくれます。2連覇というゴールは新たなスタートラインになりました。受け取った沢山の想いを胸に、手と手重ねてもう一度スタートを切る時です。
これからもよろしくお願いします。
米女メイへ

あなたに自覚はないかもしれないけど、今の2期生の関係が出来上がったのにはあなたの優しさと強さが必要不可欠だったんですよ。あなたに背中をぶっ叩かれて前へ進むことが出来た子達ばかりなんです。それどころか問題だらけだった後輩との架け橋にまでなって、あなたをきっかけに紡がれた友情は数知れずです。これからまた、誰かの事でも自分の事でも悩んで迷って苦しんでを繰り返すかもしれません。でも、あなたは信じたことを最後まで信じ抜くことが出来る子です。己の信念を曲げず、誰かが曲がりそうになった時は正してくれる、そんな子です。あなたが率いていくこれからのLiella!はきっと、優しさと情熱に満ちたグループになるでしょう。大好きな皆と一緒に新たに始まる、大好きなスクールアイドルの日々。思い残すことなどないよう、火傷しそうな程に熱い想いを秘めて走り切ってください。
これからもよろしくお願いします。
若菜四季へ

曇ったガラスの中に閉じこもっていたあの日、ガラスをぶち破って手を伸ばしてくれた子がいましたね。その子が夢を追うならその後押しをしたし、その子の願いなら何だって叶えたでしょう。そんな大切な子の一番の願いがまさか「お前とスクールアイドルがしたい」だなんて思わなかったでしょうけど。1人の世界でしか生きてこなかったあなたの人生を大きく変える出来事は、ガラスをぶち破った炎との出会いに留まらず、「笑顔ひとつ作れない」自分とは違いすぎるスクールアイドルとの出会い。そんなあなたを信じてくれて、そんなあなたと一緒がいいと言ってくれて。ガラスに閉じこもってた日々とは比べ物にならない、色とりどりに輝き始めた人生。その中であなたはようやく自分だけの色を見つけることが出来ましたね。幾度となく握ってきたあの子の手、握ったことを後悔したことなんて一度も無かったと思います。あの子の手を取ることは自分の本音に正直になることを意味していました。なら、後悔する理由がどこにあるでしょうか。あなたの「笑顔」を見れば分かります、心から幸せなんだって。あなたは自由です、これから白色でも赤色でも、好きな色になればいいんです。未知でしかないあなたの未来がとても楽しみです。
これからもよろしくお願いします。
鬼塚夏美へ

憧れて、折れて、憧れて、折れて、諦めて。本当に何度挫けたことでしょうか。それでも頑張った軌跡は消えないし、何度も夢を叶えようと諦めなかった強さは誇るべきです。そうして挫けては立ち上がってを繰り返した先での出会い。もう一度夢を見てもいいかなと思えたあの日はあなたの一生の宝物であると同時に、思わぬ所で亀裂を生むきっかけでもありました。言葉も交わせず分かり合えなかった日々は、夢を捨てた時よりも苦しかったのではないかと思います。それでも大好きだった。スクールアイドルと同じぐらいに、いやそれよりもずっとずっと大好きだったのでしょう。幼い頃からずっと夢を応援してくれていた家族のことを嫌いになる道理がどこにあるというのでしょうか。最高の笑顔を目指してもう一度駆け抜けると正面から伝えた。大好きだという気持ちを正面からぶつけることが出来た。叶わなかった夢は沢山あったでしょうが、一番大切なものだけは手放さなかった。泣きじゃくって強くなった日々は絶対に無駄じゃなかったと思います。これからも高らかに叫んでみせてください。照りつける夏の太陽よりも熱い想いを乗せて。
これからもよろしくお願いします。
ウィーン・マルガレーテへ

地に這いつくばって泥水啜って、それでも絶対に夢を叶えんとするあなたの姿が、実はずっと前から大好きでした。けれど孤独だったあなたは夢にしがみつくようにして歌い続け、自分が何のために歌ってるのかすらも見失いかけたと思います。だけど、思い出させてくれた人がいた。ムカつくぐらい才能があって、羨ましい程に仲間に恵まれた子が、一番大切なことを思い出すきっかけをくれました。「勝って力を見せつける」、それしか眼中に無かったあなたに宿った新たな想い。笑顔で歌えるようになったあなたはこれまでのケジメとして、そしてお互いの本気をぶつけ合って分かり合うための勝負へと挑みました。勝負を経て、そしてLiella!の真剣な姿を見たあなたは、やがてあれだけ固執していた夢を捨ててまでLiella!に残る決断を下すまでになりました。でも、全てが不本意から始まったあなたのスクールアイドル人生が、今はこんなにも心から楽しいと思える事になったことが私はとても嬉しいです。目に見えるもの全てが敵のように見えていた日や、大勢の人から後ろ指を指された日など、苦しい日々も沢山あったと思います。そして全て孤独に抱え込むしか出来なかった。だけど今はあなたの事を大好きだと言ってくれる仲間がこんなに沢山います。あなたは「世話になった人には恩返しする」ことを何より大切にしている子でしたね。もう返す相手が多すぎて困っちゃうぐらいじゃないでしょうか。でもそれがまた力になる、また笑顔で歌える。それがスクールアイドルだってもう知っているはずです。「今」を全力で楽しめば、明るい未来はきっと後からついて来ます。だからこれからも笑顔で歌い続けてください。そして、一足先に行ってしまった恩人へ思い出話を沢山沢山してあげてください。あなたが彩っていく新しいLiella!への期待で胸が膨らむばかりです。
これからもよろしくお願いします。
鬼塚冬毬へ

あなたは本当にどこまでも優しい子でしたね。大好きな人にもう二度と傷ついて欲しくなかったから、どんな手を使ってでも傷つく前に止めたかった。それが余計に大好きな人との亀裂を大きくしてしまって、もう後に引けなくなってしまって、苦しくて苦しくて仕方なかったと思います。だけどその人はとても楽しそうで、そして自分も、気持ちを知るために始めただけのはずのスクールアイドルをどこか楽しんでいる気がしていた。自分の中に生まれた相反する気持ちに戸惑ったことだと思います。自分がどうしたいのか分からなくなった時に手を差し伸べてくれたのは憧れの先輩。大好きな先輩や友達と共にいるあなたには、いつしか笑顔が戻っていたように見えます。やがては初めての姉妹喧嘩を経て全てのわだかまりが解けたお陰で、決着と団結の曲が生まれる一助となってくれました。もう二度とその手を離さないで、また新たな夢を一緒に叶えていってください。いつかお互いに本当に叶えたい夢と出会った時、笑って背中を押して押されるようになっていることを願っています。澄み切った冬の風のように強く鋭く、前を向いて進んでいってください。あなたには大好きな姉と親友がついています。ひとりじゃない限り、叶わない夢はないと信じてください。
これからもよろしくお願いします。
…さて、長々と書いてしまいましたがこれで本当に終わりとさせていただきます。控えめに言って完璧な最終回過ぎてまとめるのも大変だったのですが、書いているうちにLiella!へのクソデカ感情がどんどん高まってしまい気づけば1万文字を超える自体にまでなってました。私としては初めてリアタイでプロジェクト開始から追いかけることのできたシリーズなので思い入れが強いというのもあります。
ラブライブ!スーパースター!!が本当に大好きです。出会えて本当に良かった。この素晴らしい作品に携わった全ての人に感謝してもし切れません、ありがとうございました。これからもまだまだ続いていくLiella!の物語、楽しみで仕方ありません。